股関節と肌黒の関係
これから5月にかけて空気が澄み切って真夏より肌の日焼けが気になるシーズンが始まります。肌黒の原因は太陽光線による日焼けや肌の古い角質を取り除くクレンジングの良し悪しも原因ですが、今回は外からの原因ではなく、カラダの内の股関節と肌黒の関係についてご紹介します。
人間のカラダは200個以上もある骨と骨を筋肉(靭帯)でつなげている関節部分は血液やリンパの流れを良くするために良く動かすことができるようにと重要な働きをしています。
関節周りが硬く固まっていると血液やリンパの体流が悪くなり、血管の末端部分(毛細血管)まで新しい血液が届きにくくなってしまいます。
カラダの末端の部分が心臓のすぐそばの胸の肌色と比べて、黒ずんでいるかによってカラダの中の循環状態がわかり、どの関節にズレや歪みがあり硬くなっているか?で関節の働きの良し悪しも押し測ることができるのです。
足首や足のひざ関節・股関節などの下半身の関節の歪みを家で例えると、土台や1階の柱がズレていることになります。
特に下半身の股関節は、背骨を支えている仙腸関節がある骨盤と連動しているために股関節が歪むと建築物に例えると2階以上の建築物(上半身)に歪みが生じてしまいます。骨盤や背骨をしっかり正しく支える下半身のカラダの脚の付け根にある股関節が重要であることは言うまでもありません。
関節が正しい位置で良く動くことで、血液やリンパはカラダの末端の手や足先まで届けることができます。
また、人間のカラダの全身の皮膚には血管やリンパが表面近くまで運ばれます。
皮膚の表面は、皮下組織→真皮→表皮の順で上に上がりながら細胞分裂を起こし、表面から古い角質として剥がれ落ちています。
皮膚は三層構造になっており、下部の皮下組織には皮下脂肪が大部分を占めており、そこに動脈や静脈が通っていて、上部の皮膚組織に動脈から栄養を送り静脈で老廃物を運び出し尿として排出しています。
関節の働きが悪いと、皮膚表面の近くまで栄養を運ぶ動脈の働きも悪くなり肌が生まれ変わる新陳代謝も悪くなる為、肌表面の細胞が生まれ変わらず肌色もくすみやすくなっています。
また、真皮にある皮脂腺や汗腺からの皮脂や汗もバランス良く皮膚表面に届けられず、皮膚表面は皮脂が多いと「脂性肌」皮脂が少ないと「乾燥肌」になり、皮膚表面を保護する理想的な肌の弱酸性の皮脂膜を作り、紫外線から肌を守ることができにくくなってしまいます。
皮膚の重要な働きには静脈で老廃物を内側に運び込むだけでなく、皮膚表面から「皮脂」や「汗」として体中の老廃物を外に排出する大切な「排泄機能」の役目を担っています。
体中の関節が歪み、体流が悪くなると老廃物が滞り排泄機能が妨げられ、新陳代謝が悪くなり、皮膚表面の細胞は透明感が少なくなって肌が黒ずんで見えるようになります。
また、皮脂腺から皮脂が出過ぎると「脂性肌」が進み、空気中の汚れが肌に付着しやすくなり、表皮の角質が剥がれにくくなり古い角質がいつまでも残りやすくなります。古い角質の色は新陳代謝の良い赤ちゃんのような細胞とは違い色がくすみがちです。
関節の状態の良し悪しが肌色に関係しているしくみを理解していただけたでしょうか?